
なかつがわの隠れたチカラ・知らない魅力
初めて名前を聞く方も多いと思われますが、明治から昭和にかけて、日本のスポーツ教育・振興に尽力した可児徳は、上地(うえじ)村(現在の中津川市苗木)出身で、1912年のストックホルムオリンピック日本初参加に関わった人物でもあります。
歴史をひもといた時の驚きや喜びがまた一つ、苗木遠山史料館の調査で分かってきました。
明治7年(1874年)に上地村で生まれた可児徳は、詳細な経緯については調査中ですが、旧制斐太(ひだ)中学校(現斐太高等学校)を卒業後、東京の日本体育会体操練習所(現日本体育大学)へ。
東京高等師範学校(現筑波大学)の教授時代には、第1回箱根駅伝優勝校の監督だったことや、中京高等女学校(現至学館大学)の体育科創設に関わったこと、ストックホルムオリンピックに日本から選手を送り込むためにつくられた日本体育協会の創立委員だったことなどが、明らかになっています。中津川市って本当に多士済々のまちですね。
来年のNHK大河ドラマ『いだてん』の主要登場人物の中に、可児徳の名前があるようです。彼がどのように描かれるか楽しみ満載ですね。
(中津川市長 青山節児)
晩年の可児徳
2019年1月から始まるNHK大河ドラマ『いだてん』は、オリンピックに関わった二人の男性が主人公です。ドラマ前半の主人公:金栗四三役(かなくりしそう)を演じるのは、明治座名誉館長の中村七之助さんの兄である中村勘九郎さん。
可児徳は、主人公のオリンピック初参加に向け奔走する、東京高等師範学校の助教授として登場します。(俳優:古舘寛治(ふるたちかんじ)さんが可児徳役を演じます。)
■豆知識
私たちになじみのあるドッジボールは、可児徳が、おもしろそうだと思い、明治42年に初めて日本に持ち込んだ競技です。