
平成23年9月に公告した中央新幹線(東京都・名古屋市間)環境影響評価方法書(岐阜県)」に基づき、環境への影響について調査・予測・評価した結果が平成25年9月に「中央新幹線(東京都・名古屋市間)環境影響評価準備書(岐阜県)」(以下、「準備書」という。)としてJR東海より公表され、その中で、ルート、駅および車両基地の詳細な位置が明らかになりました。
JR東海は、準備書に対する沿線都県知事などからの意見を踏まえ、「中央新幹線(東京都・名古屋市間)環境影響評価書(岐阜県)」(以下、「評価書」という。)を作成し、平成26年4月に国土交通大臣へ提出し、その中で岐阜県駅・第2木曽川橋りょう・中部車両基地の景観に関するイメージと、中部車両基地の設備配置の概要などが示されました。
評価書における「路線概要」及び「岐阜県駅の位置と概要」、「中部車両基地の位置と概要」に関する記述は下記のとおりです。(出典:JR東海作成「評価書」、「評価書資料編」より抜粋・一部加筆)
路線概略
岐阜県内における路線は、地形・地質等の制約条件を考慮するとともに、超電導リニアの超高速性を踏まえ、できる限り直線に近い線形とした。また、市街化・住宅地化が進展している地域をできる限り回避するなど生活環境保全に配慮するとともに、自然公園区域等を回避又はトンネル構造とするなど自然環境保全にも配慮し、絞り込みを行い、路線を選定した。
中津川市内の路線は、長野県境から山口地区を西方向にトンネルで進み、一般国道19号をトンネルで通過し、木曽川を渡河した後、JR中央本線と交差し、再びトンネルで南西方向に進む。瀬戸地区をトンネルで通過し、再び木曽川を渡河した後、駒場地区を南西方向にトンネルで通過し、地上にて千旦林地区に設置する中間駅に至る。その後、茄子川地区で坂本川を渡河し、JR中央本線と地上で交差のうえ、恵那市に至る。
<計画路線図>
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<トンネルの標準的な断面図>
<高架橋の標準的な断面図>
<第2木曽川橋りょうの景観>
玉蔵橋からの眺望イメージ

苗木城跡展望台からの眺望イメージ
奥恵那峡下り乗船場跡からの眺望イメージ
岐阜県駅は路線上において、駅として必要な機能及び条件を満たしているかを検討し、JR中央本線美乃坂本駅に近接する中津川市千旦林地区に計画した。
なお、計画にあたっては、平成24年4月に「リニア中央新幹線建設促進岐阜県期成同盟会」が当該箇所への中間駅設置を要望し、岐阜県では同箇所への駅設置を前提として、駅の周辺整備や濃飛横断自動車道をはじめとした県内各地を結ぶアクセスの強化、中央新幹線を活用した「リニア活用戦略」施策等が具体的に検討されていることも考慮した。
<岐阜県駅付近の眺望イメージ(左下図の眺望点より)>
※駅の設置範囲詳細は、今後の自治体との協議等を踏まえて決定。
<岐阜県駅の位置>
<岐阜県駅の断面イメージ> ※現時点での想定
<岐阜県駅の平面図>

車両基地の位置と概要
中部車両基地(工場)は、恵那峡県立自然公園及び岩屋堂のシデコブシ群生地を回避し、敷地として延長約2.2㎞、最大幅約500m、面積約65haの平坦地を確保するにあたって環境への影響を少なくするような位置の絞り込みを行った結果、中津川市千旦林地区の丘陵地に計画した。
中部車両基地(工場)には、車両の留置、検査、整備等を行うため、留置線、検査庫、臨時修繕庫等の設備及び工場を設置する。また、保守基地を併設するとともに、本線と車両基地を接続する回送線を敷設する。
<中部車両基地周辺の眺望イメージ(下図の眺望点より)>
<中部車両基地の敷地形状・設備配置の概要>
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<中部車両基地(工場)の概要>
※設備配置は現時点での計画の概要であり、最終形とは異なる可能性があります。
なお、準備書における「路線概略」及び「岐阜県駅の位置と概要」、「車両基地の位置と概要」に関する記述については、こちら を、また、「中央新幹線(東京都・名古屋市間)計画段階環境配慮書」における「岐阜県駅」及び「中間駅として必要な機能、設置条件」、「車両基地」に関する記述については、こちらをご覧ください。